OSパッチを適応する
Solaris10 OSは現在無償で提供されており、Sun(現Oracle)から
ISOイメージをダウンロードできます。
http://jp.sun.com/practice/software/solaris/get.jsp
※ダウンロードする際は、「Sun Online Account」(無料)の登録が必要です。
個人的にSolarisが優れていると思う点は、技術面もさることながら
このライセンス形態にあります。
OS自体は無償で利用可能な上、必要に応じて「サブスクリプション
ライセンス」を購入することで有償のサポートを受けることが可能です。
Solarisサブスクリプションライセンス
※なお、OpenSolarisはOSSで提供されておりますが、
このサブスクリプションライセンスを利用することが可能です。
ここまで、Solaris10のライセンス体系について簡単に説明いたしましたが、
今回の掲題、(無償利用での)OSパッチについては、現在「制限つき」で
現在提供されています。
ここでの「制限つき」とは使用できるパッチが「必須(Recommended)」パッチと
「セキュリティ」パッチに限られているからです。
アップデートパッチやパッチの集合体「ClusterPatch」の利用については
サブスクリプションライセンスが必要となります。
※Solarisのライセンスの詳細はこちらをご覧ください
以下より、Solaris10にsmpatchコマンドからパッチ適応するメモとなります
パッチ適応の下準備
パッチを適応するには、Solarisのユーザ登録が必要になります。
ユーザ登録といっても、Sun Online Accountを設定するだけです。
なお、このユーザ登録はOSのインストール直後にXでログインした際
「Solaris登録ウィザード」により設定されますが、
ここではコマンドベースでの設定方法を記します。
レジストレーションファイルの作成します。
userNameとpasswordに「Sun Online Account」を設定する
# cp /usr/lib/breg/data/RegistrationProfile.properties /tmp/ # vi /tmp/RegistrationProfile.properties userName=<foober> password=<hogehoge> sconadm register -a -r /tmp/RegistrationProfile.properties sconadm が実行中です ユーザーを認証中... finish registration!
なお、RegistrationProfile.propertiesファイルには、
ユーザ情報のほか、以下の設定項目があります。
項目名 | 説明 | |
---|---|---|
userName | Sun Onlineのアカウント | |
password | Sun Onlineのパスワード | |
subscriptionKey | サブスクリプトライセンス | |
proxyHostName | Proxyサーバ(必要な場合) | |
proxyPort | Proxyサーバポート(必要な場合) | |
proxyUserName | Proxyサーバ認証ユーザ(必要な場合) | |
proxyPassword | Proxyサーバ認証パスワード(必要な場合) |
また、ユーザ登録後にProxyサーバの設定をする場合、
下記のコマンドで設定します。
# smpatch set patchpro.proxy.host=192.168.24.xxx # patchpro.proxy.user=xxx # patchpro.proxy.passwd=xxx # patchpro.proxy.port=8080設定状態を確認するには、下記コマンドを実行します。
# smpatch get
パッチを当てる
パッチ適応は以下のコマンドで適応できます。
なお、対象のパッチの数によりますが各コマンドの実行時間は結構かかります
システムに必要なパッチを調査する
# smpatch analyze
パッチをダウンロードする
# smpatch download
パッチを適応する
# smppatch update
パッチ適応が完了したらシステムの再起動を実施してください。
ざっとこんな感じです。
上記の処理で簡単にパッチを適応することができますが、
対象が多い場合など、それなりに手間がかかってしまいます
可能であれば、サブスクリプションライセンスを取得して
ClasterPatchで対応したいものです。